庄内地方の農業は、古くから東北随一の霊山として多くの信仰を集めていた出羽三山(湯殿山・月山・羽黒山)の中心とした山岳信仰と深く結びついています。
「山の神」は春になると「田の神」として恵みをもたらすと考えられ、農業の安全と五穀豊穣は自然への感謝と祈りを捧げるお祭りは、現在も各地域で受け継がれています。
また多種多様な庄内の野菜の中には、全国から集まる参拝者によって運ばれて来た野菜や穀物の種があるとも言われています。


庄内地方は古くから稲作や農業が行われていました。
庄内の在来野菜「温海カブ」などで見られる焼畑農法は、縄文時代から行われてきた太古の循環農法といわれています。
庄内藩が治めていた江戸時代には平和な時代が長く続き、豊かな風土の中でいいものを作りながら競い合う農家が増えたことで農業は発展し、日本有数の米どころとして知られるようになりました。
その長い年月で培われた農業技術と農家の志は、今もなお庄内の農業の中に息づいているのです。




庄内地方は日本の中でも特に四季がはっきりしている地域だと言われています。
一日の中でも昼と夜の温度差が大きく、それが食物をおいしく育てます。
また、庄内地方には山林・山間地・高原・平野・川・砂丘・海という多様な環境と気候風土があります。
冬の豪雪が生み出すミネラル豊富な雪解け水は川となり、庄内平野の肥沃な土壌を潤し、日本海に流れ出ます。
そして日本海から吹く風が湿った空気を山に運び雨や雪をもたらします。
この自然の循環と四季の循環、大きな二つの循環によって庄内の農作物は育まれています。